#ザ・ビューティフル・ゲーム 完走の感想
本当に完走おめでとうございました!!
もう何よりもこれに尽きる!エレファントマン以降毎回祈るような気持ちで見に行ってるんですが、本当今回も完走できてよかった!奇跡だと望さんも言ってたけど本当にそうだと思います。
望さんがミュージカルやりたい!といったのは昨年のお誕生日ラジオで、そのときはもう知ってたわけで若干「また踊らされてる〜!?」と思ったんですけど、よくよく考えれば「やりたい!」ということで自身を鼓舞してたのかなと今になっては思います。だって日生一カ月梅芸二週間ってどう考えてもミュージカル初めてです!ってひとが0番やるキャパじゃないもん。
そんなわけでほんっっとに初日は不安だった…し、正直音響まわりとかその辺含めて結構あれな回だったと…思う…終わったから言えるけどね!笑
初日2日目、と入ってその次が一週間後だったけどClean the Kitの出だしが全く違うものになっててひっくりかえって「あ!!何も心配いらないですね!!!」になって帰ったのはいい思い出です。本当毎回こうだな!!
なんだろうな、望さんの声なんだけど望さんじゃないんですよね。望さんが歌ってる時に褒められるの、高音とか声の甘さとか最近だとがなりとかだと思うんだけど、今回は声の深みとか厚さとかそういう部分がまったくいままでと違ったんだよな。ミュージカルを主戦場にする人とはまたやっぱりちょっと違うんだけど日生と梅芸の0番にたって最後ニコニコしながら出てくるのにすごく相応しい実力はあったと思うし、なったと思う。本当初日と大千穐楽だと別の人とまではいかないけど経験値の積み方がダンチだったせいか、全く違ったので…。
ビューティフルゲームという話の構造上、カンパニーが団結するほどかえって後半の理解の不和が明らかになってすごいよかったというか、長期公演に向く演目だな〜と思った。とくに怒涛の11公演を乗り越えてからの団結の仕方がすごくてそんな中に座長として「のん」「のん」って呼ばれてる望さんが本当すきだったな〜!!キャストが若いのもあってSNSが活発な分、座長としての望さんが透けて見えたのもすごくよかった。
田川さんは早急にエルマー(エリザ)をやってください。
そう、理解の不和。後半、梅芸二公演が顕著だったんですけど、望さんのジョンと東さんのトーマスが辿り着いたのは多分そこなんですよね。
長年いても分かり合えない、古い付き合いの友達で、本当に仲が良さそうで(後半が特に)、プライドがそこそこありそうなトーマスがジョンを認めてるっていうだけで何となく二人の関係が見える部分もあって、でも分かり合えない。「いつか分かり合える日が」と夢のようなことを口にするジョンをトーマスは「ありえない」と拒否する。そもそもトーマスのことをジョンが理解できてない以上、争いも諍いも起こる。結局、戦争も紛争も「そこ」なんですよね。分かり合えないから、起きてしまう。
だから止めないといけない。それが個人でも小さなことでもいいんですよ。だって誰かが止めないと。そういえば鋼錬でこんなセリフあったな。
最後までトーマスを理解できなかったジョンはトーマスを殺さずに行ってしまう。なんかもうトーマスの視点に立てばこんな残酷なことはないけど、もしトーマスを撃ってしまえばそれはトーマスが殺して欲しかったジョンではないと思う。甘っちょろくて、優しくて、ちょっと流されやすいそんなジョンだからこそトーマスは最後の最後まで頼りにしてたんだと思います。
東さん、拝見するのは初めてだったんですけど後半のエンジンのかかり方が凄くて本当毎回毎回違うお芝居見せてくれて楽しかったし、トラブル対処もすごくていい役者さんだった〜!!!東宝の舞台また出てくれよな!!行きます!!
役者でいうとみんな魅力的だったのはそうなんですけどダニエル役の新里さんの小芝居の多さが大好きで…。後半とか見ちゃうから出ないでって思ってた。選抜試験で警官が来たところとか後半望さんじゃなくてダニエルめっちゃ見てた。毎回毎回違うことするし、そのたびにダニエルがチャーミングになってて、キャラクターの魅力を引き出すのが上手な方だな〜と思った。本当マキューシオやってたならはよいってや!!(水野はかいしょま(同年ロミオ役)を応援しています)
検察側まではどちらかというと上の方が多かったのもあって、技巧という面で感心するほうが多かったんですけど、今回はパッションで押し切る場面も多くて、それに合わせてお芝居も毎回変わるし、望さんも毎回違うジョンという役の掘り方をしててそれを見るのが楽しかった。望さん、わりと堅実な方なのでめちゃくちゃ変える!ことはあまりない印象だった分、まわりがガンガンプランを変えるのに合わせて毎回いろんなことを試しててすごいいいな〜と思った。これもまたこのカンパニーじゃないとなかなか難しいことだと思います。
見させていただいた全公演、全部違うお芝居で毎回「これはこうじゃないか」と考えながら家まで帰るのが楽しくて、今日はどんなことしてるんだろうと考えると見てない公演も愛しくて、こんなにカンパニーまるごと抱きしめたい…になる舞台もなかなかないんじゃないかと思います。その真ん中で毎回ちょっと照れたようにでてくる望さんのファンですって言えること、やっぱりとても幸せなことだと思います。
改めて本当に完走おめでとうございました!!とんでもない熱量をありがとう!全ての愛を、あなたたちに!どうかまた会いましょう!!